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18/05/04 UP

歌舞伎座 2018 5/2-26 「團菊祭五月大歌舞伎」かつら

『弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ) 雪の下浜松屋の場』のかつらについて、解説します。


まず主人公の弁天小僧菊之助。最初は娘の格好で出てきます。髪も当然女性の形。注目したいのは、房のついた丸い髪飾り。「くすだま」と呼ばれます。通常は、右側(客席から見ると左側)につけるものですが、この場面では逆の左側についています。どうしてでしょう。


実は、理由があります。後半、男であると本性を現すときに、この「くすだま」をポトリと落とします。種は簡単。房は通常より少し長めに作ってあって、うつぶした格好になったときに、その房を手で床におさえて落とすのです。このとき、弁天小僧は下手、店の人たちは上手にいます。このため「くすだま」は店の人のいる上手側(つまり左側)につけているのです。


店の番頭さんのかつらは「めがね」。まげの部分が輪になっているのが特徴です。ちょっと、オッチョコチョイで、すけべな役がこのかつらをつけます。




團菊祭五月大歌舞伎

平成30年5月2日(水)~26日(土)

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/564