フェイク・ベッコウ(改良) BEKKO
Vol. 2

(2)2010年12月 応援&協力してくれている人・黒田幸さん

黒田幸さん(左)と田村

12/03/27 UP

人工素材の櫛やかんざしは、現代で言うとアクセサリー、ジュエリーというジャンルになります。
ジュエリーの職人なら、櫛やかんざしが作れるのではないかと思いました。
私はファッションの世界には、かなり疎いので友人でファッション・プロデューサーの黒田幸さんに
相談をしてみました。2010年12月のことでした。

するとぴったりのジュエリー職人がいるというのです。
20代の女性で、歌舞伎はまだ見たことがないそうですが舞台美術に関心があり、人柄もよく、腕がいいそうです。
それで、お引き合わせいただくことになりました。

黒田幸さんは、私の活動をずっと応援してくれている方で、
いろいろご協力いただいているので、ちょっとご紹介したいと思います。

私が「伝統芸能の道具ラボ」という草の根活動を本格的にはじめたのは
黒田幸さんから応援の言葉をいただいたことがきっかけでした。
黒田さんとは以前、歌舞伎の裏方さんの取材をご一緒した仲です。
(黒田さんが編集者で、私がライター)
あるときカフェでお茶をしていて、なにげなく「鹿の子」の復元のお話をしたところ、
とても温かい励ましの言葉をいただきました。
それで少し勇気が出てきました。
(「鹿の子」復元については【こちら】をごらんください)

能楽や歌舞伎が好きな方はたくさんいても、
舞台裏の道具やものづくりに関心を持つ人はそれほど多くはありません。
そのうえ私がやっている活動はとても地味なので、
こうした活動に関心を持つ人はあまりいないだろうし、
自分の手のなかで、細々とやっていければいいかなという感じでいました。
ですので、こうした活動については、ほとんど誰にも話をしていなかったのです。

ただ、小さな活動ながらやはり資金が必要です。
京都へ出かけて、職人さんと打合せをするにも旅費がかかります。
私のマンパワーにも資金にも限度があり、継続的に続けていけるかどうか不安を感じていました。

黒田さんといろいろお話をして、もっと本格的にこの活動をやりたいという気持ちが大きくなりました。
そのようなことがあって、さまざまな助成金について調べたりしていたなかで、
公益社団法人トヨタ財団の研究助成プログラムの存在を知り、運良く採択されたのでした。

黒田さんもその後、日本の伝統工芸をとりいれたファッションブランドKARAFURUを
立ち上げ、国内外に展開していこうと動いています。
「鹿の子」プロジェクトでも、黒田さんとうまく連携でき、商品が生まれています。

KARAFURUのサイトは【こちら】