伝統文化のための竹プロジェクト
Vol. 4

(4)2015年6月 竹林の管理を学ぶ(その3)

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15/07/12 UP

歌舞伎の小道具会社の近藤真理子さんと長村みち子さんが、「日本の竹ファンクラブ」が開催する竹林管理の講座の3回目に参加してこられました。今回は近藤さん、長村さんそれぞれがレポートをしてくれました。

特定非営利活動法人 日本の竹ファンクラブ
http://takefan.jp/index.html

***近藤真理子さんの講座参加の感想***

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 竹林管理の講座に参加する近藤真理子さん

このたびの実習は「施肥」で、主に筍向きの仕事でした。私たちは筍が目的ではないのですが、竹材用の竹には施肥が必要ではないことを知ることができました。
座学の方は、とても勉強になりました。竹林管理をする上で、その竹林が自分の目的にあった竹林になっているのかどうかを、調査する方法。また、そういう竹林にするために、その値をどのように変えて行ったらよいのか? という、極めて理論的なお話でした。ちゃんと土地を見極めて、計画的に作業ができれば、不可能ではない、というか。まったく、未知の世界に足を踏み入れるわけではない、というだけで、心強い気がしました。

***長村みち子さんの講座レポート***

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今回は竹林管理コース第3回目『竹林の管理と育成』。私たちが必要としている知識の核とも言える講義で、ざっくりと言うと「竹林のお医者さんになろう」という内容でした。
「竹林を観察、調査、診断し、その竹林に合った処方を施す」
正に『お医者さん』ですね。竹林の事が分かってくると、例えば「電車で景色を眺めた時、ふと視界に入った竹林がどういう状態なのかがわかるようになる」のだそうです。

観察の仕方、調査の仕方など一連の過程に関しては割愛しますが、目標である「竹材用に使用出来るマダケの育成」に関して、なんとなくですが想像できるようになってきました。驚いたのが、マダケは風に弱いという事。竹の種類の中でも、モウソウチクはなにかと逞しいんですね。竹を生やす場所、量、方角、風の有無など様々な要因を考慮した上で竹林を育成し、根気良く手入れを続けていかないといけないようです。まだまだ先は長い。

~午後からの実習『施肥』~

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竹から少し離れた場所に穴を掘ります。これがいい場所にヒットしないと、根っこなどに邪魔されてうまくいかないのですが、シャベルがさっくり奥まで刺さると気持ちいいです(笑)
少し大きめの穴に「ぬか」をバケツ半分の量を投入し、土を被せます。この「ぬか」が、土中で微生物によって分解され、栄養になるんだとか。竹から離れた場所に埋めても、地下中に這ってる地下茎が栄養を吸い上げてくれるんですね。ただし、土の上に残った「ぬか」は分解されず、いつまでも残ってしまうので要注意だそうです。他にも肥料をバケツに入れて敷地全体に「福は内~」と撒いていき、『お礼肥え』作業は終了。次の筍さんがたくさん出てくれるようにお願いします。

この施肥は、筍を沢山つくりたい場合にやる作業なのですが、これをやると竹が柔らかくなってしまう為、竹材や竹炭には不向きとの事。ここで重要な事に、我々は気付いてしまいました・・・。竹材用の竹を育てるには、筍を出す方法とは真逆の育て方をしなければいけないという事に・・・。
二兎追うものは一兎をも得ず。
「竹材を育てつつ、美味しい筍も沢山獲りたいね!」というのは素人考えでございました。

修了証必須科目(3日間受講)を、無事に終了! 今後も全日コンプリートを目指して頑張りたいと思います。
次回は少し間が空いて9月です!

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近藤さんからは、「まじで、竹林、欲しくなってきた!」との声も! 本当に自分たちの竹林が持てたら、いいなーと感じました。

※このページの写真は全て長村みち子さんから提供いただきました。