調査活動
Vol. 01

(1)新型コロナウイルス感染症で影響を受ける芸能道具製作関連の皆様へ(資金面の情報_01)2020.4.4

高松宮内張り子_いぬ

20/04/04 UP

芸能の道具製作に関わるみなさまへ

2020年1月下旬より世界各地で感染が確認されている「新型コロナウイルス」ですが、芸能の世界にも大きな影響を与えてきました。

公演、行事の中止や延期が相次ぎ、芸能の道具に関わっておられるみなさまにも、さまざまな影響が及んでいることと思います。少しヒアリングを行ったところ以下のような声が寄せられました。

・公演がなければ、すべての収入が入ってこないので、あまり長期間になると、大打撃を受け、簡単に元に戻れなくなる。テレワークでできるような仕事もほとんどないので、すべて休みとなってしまい、従業員の給料に影響が出る上に、人材育成もできない。
・歌舞伎はもちろん商業演劇(歌手芝居)、日本舞踊等ことごとく中止となりこの状況がいつまで続くのだろうと不安でなりません。
・能楽の公演もほぼ延期や中止になり、今いただいている仕事は今のところ影響はないですが、来年あたりには少なからず影響が出てくると思います。

もう少し具体的に現状を把握するため、Webアンケートを実施しようかと準備もしていましたが、事態があまりに深刻なため、芸能の道具製作に関わるみなさんが使えそうな「公で行われている経済的な支援」を探してみることにしました。
難しそうな書類が少し多くなりそうですが、まずは問い合わせをしてみていただければと思います。

新型コロナウイルスの感染拡大が、一日も早く収束し、みなさんが安心してお仕事に集中できる日がくることを、切に願います。

2020年4月4日
伝統芸能の道具ラボ 主宰 田村民子

★3つの窓口をご紹介します★

まず、「3つの窓口」について、田村がどのように情報を入手したのかを、お知らせします。
2020年4月4日(土)に、中小企業庁 経営安定対策室の以下のページにアクセスし、
土日対応の直通電話に連絡をしました。

経済産業省ウエブサイト
「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口で土日も相談を受け付けます」
https://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200228010/20200228010.html

電話をかけると、すぐに担当者が出ました(早かったです)。そして、丁寧に相談に乗ってくれました。
「伝統芸能の道具を作る小さな会社の人たち、あるいは個人で仕事をしている人でも、使えそうな制度を教えてください」と要望を伝えた結果、以下の3つの制度をおすすめしてくれました。
それぞれの窓口に、田村のほうからは連絡をとっていないので、具体的にどのくらい使えるのかはわからないのですが(すみません)、とりあえず電話をして、相談をしてみてください。

相談の電話をする前に、以下の経済産業省のHPのリンクから「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」というPDF(パンフレット)をダウンロードしてください(印刷しなくても、スマホやパソコンで見るのだけで大丈夫です)。43ページもあって、結構長いのですが、みなさんが見るべきページは5ページ分くらいですので、ご安心ください! 「事業者」とありますが、会社などの法人組織にしていなくて、一人や家族などで仕事をしている「個人事業主」の人にも当てはまるものがあります。

「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」PDF
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf?fbclid=IwAR0vSbYxSpJt48rs0eAEUjYPljjEmoJBqg_-ewWBrJ5L4UKhVE9oeGbROx8

以下、おすすめ順に、お知らせしていきます。

【1】雇用調整助成金の特例措置(パンフレットの26、27ページ)
助成金なので、もらえる(返さなくてもいい)お金になります。こちらは会社を経営している人が対象。事業主への休業補償(雇用維持のための休業手当に対する助成金)が最大90%ということですが、申請しないともらえないそうです。手続きがちょっと面倒そうなのですが、会社で契約している社会保険労務士さん(税理士さんでもいいかも)がいれば、そちらに相談してみるとよいとのことでした。

以下のリンク先(厚生労働省)にも、詳しく書かれてあります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html
お問い合わせは、お近くの(お住まいの都道府県)ハローワークに電話をしてくださいとのことでした。

ハローワーク
https://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html

【2】無利子・無担保融資(パンフレットの7、8,9ページ)
資金を借りられる制度。問い合わせ先は、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫、中小企業金融相談窓口などがあり、パンフレットに電話番号が書いてあります。個人事業主も対象になるものもあるそうです。


【3】持続化補助(パンフレットの20ページ)
こちらは、当てはまる人は少ないかもしれませんが、可能性がありそうな方は、ダメモトでも問い合わせをしてみるとよいと思います。補助金なので、返さなくてもいいお金です。個人事業主も対象になるものもあるそうです。


ちなみに「ものづくり・商業・サービス補助」(パンフレット19ページ)は、「ものづくり」とありますが伝統芸能の道具のみなさんには、当てはまらないそうです。

もしも、問い合わせがうまくできないなどありましたら、個別に連絡をいただけましたら、可能な範囲でお手伝いできればと思っています。
また、この情報提供へのご意見、ご批判、もっといい制度があるよ!などありましたら、以下のお問い合わせページ内のフォームよりご連絡ください。
件名のメニューの「新型コロナウイルス感染症関連へのご意見」を選んでください。

伝統芸能の道具ラボ お問い合わせページ
http://www.dogulab.com/contact/