調査活動
Vol. 10

(10)新型コロナウイルス感染症で影響を受ける芸能道具製作関連の皆様へ(資金面の情報_07_文化庁_ARTS for the future!事業)2021.4.26

高松宮内張り子_いぬ

21/04/29 UP

2021年4月26日から募集が始まった、文化庁の支援補助事業「ARTS for the future!事業」(略AFF)。
申請できるのは、実演家の団体や施設なので、ものづくりの人たちはできませんが、申請が通って公演が行われることになれば、お仕事がまわってくる可能性がありますね。
伝統芸能の道具目線で、気になるところを調べてみました。

「ARTS for the future!事業」 https://aff.bunka.go.jp

募集要項
https://aff.bunka.go.jp/uploads/AFF_youkou.pdf


能装束や扇などの「道具」が経費として認められるかについては、募集要項だけでは、わからないところがあるので、問い合わせをしてみました。


・団体を支援することで、回り回って実演家や業界支援になることに繋げたいという意図のようなので、ものづくりの人への支援も含まれる。

・文化庁の補助事業の場合、備品購入費を認めないこともよくあるが、これについては、備品の購入も認められるように読める。
募集要項のp25の補助対象となる経費のところの「物件費」の舞台・美術費に含められると思う。

・通常の補助事業では購入費を認めず、レンタル経費のみの面倒をみることもあるが、その場合は「レンタルに限る」と書いてある。
また、同じページの対象外経費のところの「備品購入費」には、その前に「事務用」という文言が書いてあるので、舞台上の備品は購入できるとみることができると思われる。


申請が通って、公演が行われることになって、その公演のために新しく道具を購入するときに、その経費が認められると考えてよさそうです!
実際に申請するには、たくさんの書類を書かなくてはなりませんし、経費を立て替えなくてはならないので、大変かと思います。
そんなこともあり、なかなか道具を作る立場の人から「申請してよ!」と気軽に言えないこともあるかもしれませんが、
声をかけられそうなところには、プッシュしてみるのもよいかと思います。

以下にポイントを簡単にまとめました。

・補助対象(申請できる人)
団体としての公演等の主催の実績がある法人
公演等の主催の実績を有する者が中核となり設立した法人
公演等活動の主催の実績を有する任意団体
主催事業を実施している国内の文化施設の設置者又は運営者
(普段フリーランスで活動している方なども有志で2名以上のグループを作ることにより申請を行うことが可能)

【1次募集】
募集期間(予定) 4月26日(月)~5月24日(月)
交付決定(予定) 5月中旬~6月下旬
【2次募集】
募集期間(予定) 6月下旬~7月下旬
交付決定(予定) 7月中旬~8月下旬
【3次募集※予算の執行状況により実施しない可能性があります】
募集期間(予定) 8月下旬~9月下旬
交付決定(予定) 9月下旬~10月下旬

募集要項が、40ページくらいあって、結構長いのですが、がんばって読んでみてください!
詳細をつかまないと、判断できないこともいろいろあると思いますので!

募集要項
https://aff.bunka.go.jp/uploads/AFF_youkou.pdf